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感性検索エージェントモデルによる商品レコメンドシステムの開発

分野
感性情報処理
キーワード
感性検索エージェント、対話型進化計算、レコメンドシステム
情報工学部 システムマネジメント学科

助教 竹之内 宏

研究概要

1. 研究背景

 近年、Amazonや楽天に代表されるインターネットサイトで、誰でも手軽に商品を購入できるようになってきている。一般に、これらのサイトでは、協調フィルタリングによって、ユーザに商品をレコメンドする機能が搭載されている。しかし、このような手法では、商品の購入・閲覧傾向が似通った他のユーザの履歴のみを用いて、商品のレコメンドが行われる。このため、このようなシステムではユーザの嗜好や感性を理解しているわけではない。
 本研究では、システムがユーザの嗜好や感性を学習し、ユーザの好む商品をレコメンドできる検索モデルとして、感性検索エージェントモデルを開発している。本モデルでは、ユーザにレコメンドした商品とその評価を基に、ユーザの嗜好を学習する。このため、ユーザの評価情報をある程度獲得できれば、感性検索エージェントのパラメータを分析し、ユーザの嗜好を抽出することができる。このような手法は、ユーザの潜在的な嗜好を調査し、新たな商品開発に役立てるマーケティングなどの分野に応用可能である。

2.研究内容

 これまで、本研究者は,ニューラルネットワークやファジィ推論を用いた感性検索エージェントモデルによる商品レコメンドシステムを提案している。

 図1に衣服検索を例とした本モデルによる商品レコメンドシステムの概要を示す。まず、複数の感性検索エージェントが各々のパラメータに基づいて、(1)衣服データベースからユーザが好むと想定される衣服データを検索し、(2)ユーザに提示する。次に、(3)ユーザが自身の感性に基づいて提示された衣服データを評価する。さらに、(4)各感性検索エージェントも提示された衣服データを評価する。そして、システムは、(5)ユーザと各感性検索エージェントの評価について誤差を算出し、進化計算手法によって誤差が最小になるように各感性検索エージェントのパラメータをチューニングする。その後、再び(1)に戻る。このような操作を繰り返して、感性検索エージェントがユーザ自身の感性を学習していく。

図1:感性検索エージェントモデルによる商品レコメンドシステムの概要

利点・特徴
  • 商品のレコメンドとユーザの嗜好に関するデータ(即ち、商品に対するアンケートデータ)の収集を同時に行うことが可能である
  • ユーザは、データに対して好みの度合を答えるだけでよく、従来の検索システムのように感性語による評価やキーワード入力が不要である
  • データベースにおけるデータの特徴量を定義できれば、衣服に限らず、種々な商品レコメンドに応用可能である
応用分野 嗜好学習、知識・ルール抽出、マーケティング

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